臨床工学課

臨床工学課理念

◆ 医療人として知識と技術の研鑽を図り、医療に貢献する
◆ 他部門との連携を密にし、安全なME機器運用に努める

業務概要

 当院では15名の臨床工学技士で、人工心肺業務、血液浄化業務、心臓カテーテル業務、EPS(電気生理学的検査)・アブレーション(心筋焼灼術)業務、ペースメーカ業務、手術室業務、医療機器管理業務を中心に行っています。他施設に遅れながらも昨年度途中より各業務のオンコール体制の見直しと、24時間体制の導入を行いより迅速に生命維持装置関連の対応が可能となりました。
 また、平成23年3月11日に東北地方を襲った東日本大震災においては、臨床工学部門(血液浄化)の業務支援活動にも参加・協力を行っています。

【専門・認定資格取得状況】

取得資格名 取得者数
体外循環認定士 3名
呼吸療法認定士 3名
透析技術認定士 3名
第1種ME技術者 1名
第2種ME技術者 13名
不整脈治療専門臨床工学技士 2名
ITE心血管インターベンション技師 3名
植込み型心臓デバイス認定士 2名
日本DMAT隊員 1名

人工心肺業務

● 心臓血管外科手術業務
 jinkousjinpai_2020心臓血管手術では、医師とコ・メディカルスタッフ(臨床工学技士、看護師)が一体となり心臓・大血管疾患の治療をしています。臨床工学技士の役割は人工心肺装置、IABP装置(大動脈内バルーンパンビング)、PCPS(補助循環装置)、自己血回収装置などの操作・管理です。
 また、経皮的ステントグラフト内挿術も行っており、X線外科用イメージ装置(DSA対応)介助、デバイス受渡しなども行っています。

● 人工心肺
 心臓手術には、弁置換・形成術、冠動脈バイパス術、胸部大血管置換術などがあり、その中には心臓を一時的に止めて行うものがあります。しかし、ただ単に心臓を止めてしまうと生命の維持ができなくなるので『人工心肺装置』を体と接続し心臓を止めても大丈夫な状態にして手術をします。
 人工心肺装置とは文字通り人工の心臓と肺を用いて、血液を酸素化し体の循環を保ち、従来の心臓と肺の代わりをする装置です。

心臓血管外科手術関係 平成28年 平成29年 平成30年
緊急症例  34 29 81
人工心肺使用症例 86 72 111
Off Pump 冠動脈バイパス術 10 10 0
Y grafting(腹部大動脈瘤) 9 12 25
Stentgraft(胸部・腹部大動脈瘤) 35 40 50 
その他 6 7 4

手術室業務

 手術室 ( 10室 ) では、年間 6,000件以上の手術症例があり、手術室看護師と共同で内視鏡、顕微鏡、電気メス、超音波手術器等のセッティングや手術室にある様々な医療機器へのトラブル対応を行い手術が円滑かつ安全に行われる為のサポートをしています。
 又、整形外科や産婦人科等の手術で出血量が多く予想される時には術中自己血回収装置、脳外科や整形外科ではナビゲーションシステムセッティング・操作を行い、臨床工学技士の専門性を活かした内視鏡、麻酔器、顕微鏡、超音波手術器、除細動器等の保守点検を日々行う事で機器の信頼性向上に努めています。

手術室業務 平成28年度 平成29年度 平成30年度
脳外科 navigation 42 20 36
整形外科 navigation 67 69 54
耳鼻科 navigation 3 2 0
opegyoumu_2020

心臓カテーテル業務

catheter_2020 心臓、末梢血管を診断、治療するカテーテル検査は、循環器内科医、看護師、放射線技師、臨床工学技士でチームを組み施行しています。臨床工学技士の業務として循環動態の監視、血管治療の標準となっている各種診断装置(IVUS(血管内超音波)、OCT(光干渉断層法)、FFR(冠血流予備量比)など)の操作、Rotablatorなどの特殊治療装置の操作になります。また、循環動態が不安定な場合は心臓機能を補助する補助循環装置(IABP;大動脈バルーンパンピング)、PCPS(経皮的心肺補助装置)や体外式ペースメーカを使用する場合があり、それから生命維持管理装置の操作・管理を行っています。
昨年よりACS(急性冠症候群)における緊急カテーテル検査、治療に対し、24時間365日のオンコール体制を開始し、迅速で安全な治療に貢献しています。

心カテ(虚血)関連 平成28年度 平成29年度 平成30年度
PCI(冠動脈インターベンション) 322 472 379
EVT(末梢血管インターベンション) 170 231 228
IVUS(血管内超音波診断) 366 561 534
OCT(光干渉断層) 39 79 79
OFDI(血管内画像診断) 31 7 10
Pressure wire(冠血流予備量比) 224 394 506
右心カテ 37 62 42

カテーテルアブレーション業務

Ablation_2020

 不整脈治療には電気生理検査記録解析装置や心臓電気刺激装置、高周波発生装置や3Dマッピングシステムなど多くの装置を必要とし、医師の手技をサポートすべく、これらの操作を担っています。また当院では心房細動治療において冷凍(クライオ)バルーンを導入しており、手術時間の短縮や放射線被ばく量の軽減も図っています。

 

不整脈治療関連 平成28年度 平成29年度 平成30年度
Ablation(心筋焼灼術) 198 301 315
EPS(電気生理学的検査) 22 7 1

植込みデバイス業務

Implantable device_2020

 徐脈性不整脈や致死性不整脈に対する、心臓植込み型電気的デバイス(CIEDs)植込み手術の立会いを行い、手術後の定期的フォローアップを行っています。CIEDs植込み後も適切な設定を行うためペースメーカ外来での調整や、各社遠隔モニタリングでの管理を行っており、イベントの早期発見・早期治療に役立てています。また、各社プログラマーを常備しているため、緊急CIEDsチェックも行っています。

 

ペースメーカー関連 平成28年度 平成29年度 平成30年度
ペースメーカー 71 88 94
ICD(植込み型除細動器) 9 12 15
CRT-P 9 6 8
CRT-D 7 9 2
植込型ECG 6 4 9
Clinic 798 1206 1222
MRI(立会い) 13 28 33
CT(立会い) 8 24
Ope(立会い) 15 52 37
救命センター対応 3 14 11

血液浄化業務

Blood purification_2020

 血液浄化センター(6床)、ICU(1床)では、入院患者さん、導入患者さんに対する透析療法や潰瘍性大腸炎へのCAP療法、他にも末梢幹細胞採取(PBSCH)等を行っています。また集中治療室(ICU)で急性期疾患に対する持続的血液透析濾過や血漿交換療法、エンドトキシン吸着療法などにも携わっています。
 臨床工学技士の役割としては、穿刺・介助・プライミング、機器操作をはじめバイタル管理、患者さんへのコミュニケーションも重要な役割としています。
 その他にも、血液浄化関連機器の保守・管理、並びに透析液清浄化業務も行っています。(その他のアフェレーシスDFPP、PA、CART)

血液浄化 平成28年度 平成29年度 平成30年度
血液(濾過)透析 H(D)F 1136 1345 1431
LCAP(白血球除去療法) 7 58 40
GCAP(顆粒球除去療法) 40 62 23
PBSCH(末梢血幹細胞採取) 29 21 23
PE(単純血漿交換) 13 37 29
DFPP(二重濾過血漿交換) 19 0 4
DHP(直接血液潅流) 8 11 14
CART(腹水濾過濃縮) 61 56 7
CHDF(緩徐式血液濾過透析) 146 170 179
LDL吸着 21 16 18

医療機器管理業務

機器管理 院内で使用されている医療機器の点検や修理等を行い、常に安全に使用できるように日々業務しています。定期的な点検のほか、病棟から報告された異常時の点検や修理を行っています。また、メンテナンスされた医療機器を使ってもらうことにより、安全な医療が提供できるように心がけています。管理している医療機器としては、人工呼吸器、輸液、シリンジポンプ、ベッドサイドモニタなどがあります。
 また、適切な医療機器の操作を促進するため、医師・看護師を始めとする幅広い職員に対する研修や独自の医療機器マニュアルの作成等を行っています。

院内で臨床工学技士が関わる業務

  • 医療安全推進室兼務
  • 教育研修推進室兼務
  • MSM委員会
  • 医療機器安全管理委員会
  • 手術室運営委員会
  • 透析安全管理委員会
  • 災害救護対策委員会