電子カルテシステム

電子カルテシステムについて

 医療の質の向上、患者の利便性の向上、医療事故防止、業務の効率化等を目的とし、2004年(平成16年)1月より電子カルテシステムが稼動致しました。最大の特徴としては、医療行為を各段階でリアルタイムに正確に記録し、そのデータを医療事故防止、物流管理、経営管理、地域医療連携などの多目的に活用するという総合医療情報システムの機能を備えております。特に、医療行為を「いつ、どこで、誰が、誰に、何の目的で、何を、どのように実施したか」という「6W1H」に区分し、導入当初は携帯情報端末(PDA)を用いて認証を行ってきましたが、現在ではスマートフォン(Android端末)でのバーコードを読取り、患者確認用のリストバンドとの認証を行い、すべての情報は電子カルテに瞬時に反映されます。

 2011年(平成23年)からは、薬品に貼付されているバーコードを、混注(点滴の液体にさまざまな薬剤を混じ、治療などにより有効な状態に混ぜ合わせること)時に、すべての薬品に対して読み込みを実施しており、使用薬品の間違いを防止することを行っています。これらの行為によって患者さんに誤った薬品を使用することが無いような配慮を行っています。

 手術室、一部の検査室ではタブレット端末を用いて患者認証(患者さん間違いを防止するための確認行為)や患者さんの状態をリアルタイムで精確に入力できるような運用を行っています。また薬品や手術に必要な物品に関しても貼付されているバーコードを読み込むことで正確な使用状況の把握ができるような形になっています。手術においては、必要な物品の準備を行うために最先端の技術であるウェアラブル端末を用いております。

 2019年からは、CTやMRIなどの放射線関連検査結果や病理結果について、臨床医の見落とし防止に向けた対策の取り組みも行っています。

 これらのシステムは、診療状況の正確な把握をする目的だけでなく、患者さんの安全に配慮した仕組みになっております。病院の診療を裏で支える重要な仕組みですので、当院の総合医療情報システムの運用にご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。