泌尿器科

診療方針

 第一線の病院としてエビデンスにもとづいた最新の医療を提供することをこころがけています。泌尿器科全般を扱っておりますが、その中でも癌(腎癌、腎盂尿管癌、膀胱癌、前立腺癌、精巣癌)、尿路結石症、前立腺疾患が多くなっています。内視鏡治療にも積極的に取り組んでおり、腎・副腎疾患に対する腹腔鏡治療、腎盂鏡・尿管鏡による診断・治療などに特色を有しています。特に手術療法、化学療法、放射線療法は癌治療の3本柱と言われていますが、第4の柱としての癌免疫療法が腎癌と膀胱癌で治療可能となり、効果を上げています。

 前立腺癌に対しては年齢、stageにより治療法(手術療法、放射線療法、ホルモン療法、化学療法)を選択しています。前立腺生検数は年間180例で超音波ガイド下に精度の高い生検を行っています。

 腎癌については手術療法(開腹、腹腔鏡下)以外に進行性腎癌に対し分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボ、ヤーボイ)による薬物治療、放射線療法などを行っています。可能な症例では腎機能を温存する腎分部切除(開腹、腹腔鏡下)を施行しています。

 膀胱癌についてはstageにより手術、膀胱内注入療法、化学療法、免疫チェックポイント阻害薬(キイトルーダ)、動注療法、放射線療法を選択しています。手術はほとんどが内視鏡手術で、浸潤性膀胱癌に対しては膀胱全摘術あるいは症例を選んで動注療法を行い膀胱温存を試みています。膀胱全摘術の際の尿路変更では、回腸利用新膀胱、回腸導管、尿管皮膚瘻を症例により選択しています。

 自然排石のない尿路結石症に対してはESWL(体外衝撃波結石破砕術)が第一選択です。砕石困難例や珊瑚状結石に対してはPNL(経皮的手術)、TUL(経尿道的手術)を行っています。f-TUL(軟性の内視鏡とレーザー砕石装置を用いるTUL)も導入しています。2016年4月以降、尿路結石の紹介患者様が増加し、TUL、f-TUL、PNLなどの手術件数が著名に増加しております。

 前立腺肥大症に対しては内服治療を行い効果が十分でなければ手術を行います。手術は最先端の前立腺肥大症への低侵襲手術として接触式前立腺レーザー治療(蒸散術:CVP)を2018年7月より導入しました。

 CVP(Contact laser Vaporization of the Prostate)は、前立腺の肥大組織に高熱を与え、組織中の水分や血液を一瞬で沸点に到達させて蒸発させ、組織を消失させてしまうという画期的な手術方法です。
従来の前立腺肥大症手術と同等の効果が期待できる上に、出血は確実に減少させることのできる、より安全性の高い手術と言えます。
手術時間や入院期間の短縮により早期の社会復帰が可能で、一番大きな特徴が抗凝固薬の休薬が不要なことが挙げられ、合併症の軽減など複数の利点が報告されています。

症例数・治療実績

京都第二赤十字病院泌尿器科 症例数・治療実績。( )は腹腔鏡手術

  2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
腎癌 23(19) 22(15) 15(13) 10(8) 16(15) 12(12)
そのうち腎部分切除術 9(7) 13(12) 7(7) 4(3) 4(2) 3(3)
腎盂尿管癌 10(9) 15(15) 10(10) 9(9) 8(8) 9(8)
膀胱癌:経尿道的手術 124 143 147 117 121 106
膀胱癌:膀胱全摘除術 2 14 7 7 10 8
前立腺癌 20 16 19 11 11 7
精巣癌 3 5 3 2 3 5
副腎腫瘍 1(1) 4(4) 2(2) 1(1) 1(1) 1(1)
TUL(経尿道的尿管結石砕石術)     37 65 92 76
PNL(経皮的腎砕石術)     10 13 10 2
TUR-P     8 18 21 13
CVP(前立腺レーザー治療)           5
陰茎癌       1 0 1
腎盂形成術           1(1)
尿失禁手術           4

連携病院・開業医の先生方へ

  いつも病々連携、病診連携でお世話になっております。おかげ様で紹介率も高く、ご紹介いただいた患者様に対しては迅速に診断し治療を行うことを心がけています。また病状のおちついた患者様は逆紹介させていただいております。今後もよろしくお願い申し上げます。

スタッフ

職 名 名 前 卒業年度 専 門 資 格
部 長 doctor_7319邵 仁哲 H3   日本泌尿器科学会泌尿器科専門医・指導医
日本泌尿器科学会・日本泌尿器内視鏡学会
      泌尿器腹腔鏡技術認定制度認定証
日本内視鏡外科学会泌尿器腹腔鏡技術認定証
日本性機能学会専門医
医 長 井上 裕太 H21   日本泌尿器科学会泌尿器科専門医
医 師 迫 智之 H24   日本泌尿器科学会泌尿器科専門医
医 師 太田 雄基 H28