放射線治療科

 がんの3大治療法のひとつである放射線治療に特化した診療科です。放射線治療は患部を切除することなく治療が可能なため、身体の機能や形態の温存に優れています。また一般に体への負担が少ないため、高齢者や合併症を有する方などへの適応も広い治療になります。
 当科では高度な放射線治療を提供するとともに、院内各科・連携病院と協力しながら集学的がん治療に力を注いでいます。また患者さんが、安全で安心して治療を受けていただけるように、放射線治療に関わる医師、看護師、放射線診療技師など全職種が連携してサポートしています。
 院外からご依頼の場合は、主治医より地域医療連携課にご連絡をお願いします。

診療内容

RT2021_01  腫瘍の消失あるいは症状緩和などを目的として、あらゆる部位の腫瘍に対して、放射線治療を行っております。様々な症例に対してより良い治療を提供できるように、従来の治療法だけでなく高精度放射線治療も提供しております。当院で行っている高精度放射線治療についてご紹介します。

1)画像誘導放射線治療:IGRT(Image-Guided Radiation Therapy)
 放射線治療では、放射線を正確に腫瘍に照射することが大切です。当院では治療直前に、治療装置に付随した位置合わせ用のX線装置を用いて腫瘍位置を正確に把握し、高い精度で放射線治療を行うことが可能です。

2)体幹部定位放射線治療:SBRT(Stereotactic Body Radiation Therapy)
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 ミリ単位の高い精度で病巣に対して多方向から放射線を集中投与する方法です。一般に1~2週間など短い期間で高線量を処方し、高い効果が認められている治療になります。肺や肝臓、脳、骨、小数個の転移などが主な対象になり、以前よりも広く用いられています。

3)強度変調放射線治療:IMRT(Intensity-Modulated Radiation Therapy) rt02
 複雑な腫瘍形状に合わせて線量分布を形成する治療法です。腫瘍へ当たる放射線の線量を保ったまま、近接する正常臓器への線量を減らすことが出来るため、治療効果を損なうこと無く副作用の低減が期待できます。様々な腫瘍に対して用いられますが、特に前立腺癌治療や頭頚部癌治療などにおいてはその有用性が広く知られています。

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緊急照射について

 脊椎だけでなく脊髄までがんに侵されると歩けなくなることがあり、症状が出てから24~48時間以内の速やかな放射線治療が効果的です。気道や大血管ががんに侵されて、息苦しさや顔のむくみが出た時も、緊急の放射線治療が行われることがあります。その他にも放射線治療が有効な場合がありますので、まずは主治医にご相談ください。
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診療実績

2020年
 治療数:356人(IMRT:93人、定位放射線治療:29人)

患者数の推移(2017 – 2020年)
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治療部位の内訳(単位:件)(2020年)

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安全・安心への取り組み

 目に見えない放射線を使った治療となるので、十分な品質管理・安全管理が重要となります。特にIMRTやSBRTは治療装置や治療計画に高い精度が求められます。当院では装置の定期的な品質管理、ならびに治療の準備から治療終了までにわたる品質・安全管理を放射線治療に関わるスタッフ全員で行っております。当科での取り組みについて紹介いたします。

  • カンファレンスによるスタッフ全員での情報共有(日毎・週毎)
  • 患者誤認防止対策の実施(患者さんにフルネームを名乗って頂く・カードリーダーまたはバーコードリーダーでの患者さん確認)
  • 治療計画の確認(線量関連・幾何学関連)
  • 放射線治療の線量検証(多次元検出器・線量計)
  • 装置の定期的品質管理(日毎・月毎・年毎)

連携病院・開業医の先生方へ

 当院では各診療科からの依頼により放射線治療が行われております。放射線治療科をご希望の際は地域医療連携課にご依頼くださいますようお願いいたします。また入院をご希望の際は地域医療連携課から各診療科にもご依頼くださいますようお願いいたします。

スタッフ

職 名 名 前 卒業
年度
専 門 資 格

部長
放射線診断科
部長

matsushima dr松島 成典 H12    日本医学放射線学会 放射線診断専門医
日本核医学 会核医学専門医
日本核医学会 PET核医学認定医
医長 西村 岳 H20   日本放射線腫瘍学会・日本医学放射線学会 放射線治療専門医
医 師 佐々木 尚美 H21   日本放射線腫瘍学会・日本医学放射線学会 放射線治療専門医
日本医学放射線学会 研修指導者