下野 麻衣子 泌尿器科・外科・呼吸器外科 B6病棟
看護師になって12年。この間ずっと大事にしてきたのは、患者さんの「思に添い、応えるために真摯に考える」こと。そのためにも忙しさを言い訳にして、「声をかけにくい」と決して患者さんから思われないように、と気を付けてきました。そのきっかけとなったのが、私が最初に担当した患者さんたちです。病棟には末期がんの患者さんもおられました。そして生活に制限があるなかで前向きに生きる、多くの患者さんに出会いました。ある方は「ありがとうキャンペーンをしている」と言って、朝が迎えられてありがとう、ご飯を食べられてありがとう、と、自分なりの、自分らしい生活を過ごしておられ、私は深く共鳴しました。その方らしく過ごすことは、その方の尊厳そのものだと実感したのです。患者さんが大切にしていることに対して、看護としてできることは何か?チームや専門的な知識を持つナースらと相談し、連携して、できることを必ず実践したいと考えています。
後輩や新人のみなさんには、多忙ななかでも看護の場面を振り返ってみてほしいですし、私もそのような指導を心がけています。あれでよかったのか、と見返すことは、自分の看護観を養うことにもつながります。